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パッシブファースト

パッシブデザインについて

パッシブファースト

昔から『パッシブ』という言葉は家づくりの中でもしばし使われてきましたし、太陽・風といった自然のチカラを利用するのは、吉田兼好の徒然草の一説にもある様に日本人は昔から得意でした。が、自然は簡単にコントロール出きるものではありません。いくら風通しが良く窓を配置しても風が吹かなければ意味がありません。あまり過信せず、しかし最大限活用できる設計を目指します。

なぜ、ローエネ&パッシブファーストなのか?

なぜローエネ&パッシブをご提案するのか?答えは簡単です。家のエネルギー消費は、すなわち光熱費と考えるとわかりやすいですね、光熱費が沢山掛かる家と掛からない家、掛かる家がいい!って方はいないですよね?そう、ローエネな暮らしで不満に感じる方は、そうそういないだろうって事です。

そのローエネな暮らしの一助となるのが、「パッシブ」自然エネルギーの活用になります。もちろんかっこいい家づくりは大切ですし、暮らしやすい間取りをご提案するのも私達の使命ですが、なにより長く住み続ける家は『どの季節も快適で、そこに住む家族が健やかに暮らせる』ことを大切にします。

パッシブデザインとは

提案住宅、有楽の家で記載している「三河パッシブデザイン研究会」の講師をされていた一般社団法人 パッシブデザイン協議会 代表理事 野池政宏氏は「パッシブデザイン」を下記の様に定義されています。

<パッシブデザインの定義>

建物のあり方に工夫して、建物の周りにある自然エネルギー
(太陽、風)を最大限に活用・調節出来るようにし、高い質の
室内環境を実現させながら、省エネルギーに寄与しようとする、建築設計の考え方とその実際的手法。

太陽住宅ではこの定義について下記の様に理解し家づくりに反映させる事を目指しています。

建物のあり方に工夫

建築する敷地条件、周囲の景観を十分考慮し、配置・形状・窓の大きさ、配置そしてプランニング(間取り)などに工夫を凝らすという意味であり「機械的な住宅設備をどうするか?」(太陽光やHEMSありきの様な)という話ではありません。ましてや全国共通規格プランから敷地に入るものを選び出すなどという事は、もはや設計とは呼べません。

建物の周囲にある自然エネルギー(太陽、風)を最大限に活用・調節

パッシブデザインの要!といってもいい考え。「あり方を工夫した建物」がそこに存在する最大限の自然エネルギーを「活用」できる事を考える。その上で、ただ活用するのではなく不要な夏の日射を遮る、過剰な明るさを減らすといった「調節」が非常に大切です。これはパッシブデザインにおいて極めて重要な要素です!

高い質の室内環境を実現させながら省エネルギーに寄与しようとする

これこそが、パッシブデザインの目的!高い質の室内環境と小エネルギー、双方を実現させる為にパッシブデザインという手法を正確に用いるのです。

建築設計の考え方とその実際的手法。

パッシブデザインはまず「住宅建築設計の思想」という位置づけとしてとらえられます。またその思想を実現させるための実際的な手法という意味としても表現されます。

自然エネルギー『風と太陽』を論理的に活用する 

家づくりにおいて『日当たり』や『風通し』はどこの住宅会社でもきっと考えています。太陽住宅では住み始めてからも実際に『風や太陽』のエネルギーを活用出来る様にいくつかの手法をプランニングに反映させます。

『風』卓越風とウインドキャッチャー

卓越風とウインドキャッチャーってご存知ですか?お恥ずかしながら我々設計に従事しながら、この研究会で初めて知りました。そして非常に簡単な「気づき」でしたが、その後の設計に大きな影響を与える事柄となりました。

卓越風とは?

ある地方で(今回であれば豊橋)で、ある特定の期間(季節・年)に吹く、もっとも頻度が多い風向の風のことをいいます。卓越風データをみると、豊橋では5~9月の午後11時~午前6時の最頻風向はなんと「東向」なのです。定説の様に「夏は南風が吹くから南北に開口部(窓)を作れば風通しがよくなりますよ」って聞くことがあるかもしれませんが、残念ながら豊橋の夏の夜は東風が一番多いわけですから南北の窓を開けていてもなかなか心地よい夜風は入ってきません。もちろん「自然の風」ですから過信は出来ませんし、あくまでも確率データです。しかし知って窓配置をするのと知らないで窓を設置するのでは、長く暮らす住宅において間違いなくエネルギー消費にも影響します。せっかく心地よい風が吹いているのに、その風を活かさずエアコンを使うのは勿体ない事です。このデータを元に「有楽の家」の主寝室では、風が東西に抜ける窓を配置しています。これによって、一日でも冷房設備に頼らない日が多くなれば、当然省エネにつながるわけです。

 参考:卓越風画像

ウインドキャッチャーとは?
風は何かに当らない限り直進します。図のような開き勝手の窓が無ければ風は壁つたいに通り抜けてしまいます。いくら窓があっても通風効果を得られません。そこで窓の開き勝手を利用して風捕まえる。これがウィンドキャッチャー効果です。もちろん袖壁を使う手法もありますが、窓は簡単で有効です。でも逆の開き勝手では意味がありません。そんな窓見かける事ありませんか?

 

『太陽』ひかりと熱

太陽のエネルギーは巨大です。

太陽のエネルギーは「光」です。そして「光」は「明るさ」をもたらします。更に「光」が何かに当ると「熱」に変わります。もちろんパッシブデザインでは太陽のエネルギー、「光」と「熱」を利用するのは必須です。世に沢山ある、「パッシブ」や「ソーラー」の付いた建築技術や手法の多くも当然太陽エネルギーの利用を大前提にしています。

ところが、太陽のエネルギーは活用する事よりも調節する事が非常に重要です。なぜならそのエネルギーはとても大きいからです。

明るさ=日当たり=直射日光は要注意

家を建てられる際のご要望で多いのが「明るい家にしたい!」です。そして家づくりの中で、明るさは日当たりに変換され、日当たりの良さは日射取得率すなわち日差しを部屋に沢山取り入れる事に目標設定されます。ところが、太陽光(直射日光)は皆さんご存知の通り、強すぎるのです。本を読む最適な明るさのなんと500倍以上!一般的に住宅のリビングに必要な照度は50~200lx(ルクス)といわれていますが、晴天時の日なたは100,000lx以上。まさに桁違いの明るさ。人間の目はカメラの絞りと同じ様に「瞳孔」で光(明るさ)の量を調節します。同じ空間であれば、「光」から眼を守る為、瞳孔は明るい場所に合わせて調節します。日が燦燦と降りそそぐ窓際は明るく、離れた奥は暗~い感じなんて経験を皆さんもされているかもしれません。部屋を明るくする為に南側に直射日光の入る大きい窓を付けた結果、かえって照度の差を大きくしてしまい暗さを感じるリビングにしてしまう危険があります。曇りの日で5,000lx以上!当然北側の窓から入る光の「明るさ」も非常に大きいのです。

と言うわけで、太陽の光は人工的には決して作る事のできない「明るさ」をもたらしてくれます。しかし、それは適切に調節してこそ快適な暮らしに活かす事が出来ます。

熱エネルギーは貴重です。

太陽の表面温度は6000℃といわれ、その熱が放射によって地球に到達します。生活の中で「熱」は暖房やお湯を沸かす給湯に必要です。外気温の下る冬場の陽だまりが暖かく感じるのは太陽光が「熱」に変換されたせいです。いったいどれくらいのエネルギーかと言うとあるデータで「東京の冬場の南面1㎡あたりの平均熱エネルギーは336W」とあります。これがどの位の「暖かさ」かというと、一般的な電気ストーブは1本の電熱線で500W能力(2本で1,000W)です。一般的な掃き出し窓(ガラス)の面積が≒3㎡、336W×3㎡=1,008W。そう、冬の南の陽だまりには1,000W程度の電気ストーブが置いてあるのと変わらない訳ですから暖かいのは当然ですね!

寒さは人間にとって大敵ですし、入浴は日本の文化です。暖房・給湯に太陽熱を利用しないてはありません。 

しかし、太陽熱も寒い季節には恩恵であっても夏場は厄介です。冬の日射熱の取得と夏の日射遮蔽。両立させる工夫・調節できる機能が非常に重要です。